[コメント] 忘れられた人々(1950/メキシコ)
怒りと暴力=物質的精神的貧しさ。
閉じ込めておきたいのは貧乏だとのセリフを感化院の院長が吐くが、閉じ込めるべきは教育の放棄と貧乏の連鎖だろう。これは70年たった現在でも変わっていないし、むしろ格差は広がる一方だ。
そして、いかにも不衛生な環境で栄養失調と思われる暮らしぶりを、実は当人たちがそれを甘んじて受け入れてしまっている点にも問題あり。それほどまでに絶望的な救いのない世界だ。
画面からほこりが流れてくるような質感の映像。このほこりとあきらめの世界は監督の怒りなのかもしれない。
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