とりあえず40代男性(渡辺謙、豊川悦司、香川照之）にモテモテの小百合ちゃん(59歳)に違和感あるし、渡辺とのラブシーンは将来森光子になる事を想像させられて恐ろしかった。

しかし、人間的に出来過ぎな女の役は吉永だから説得力あるとも言える。

終盤、一瞬期待させる場面があるものの、那須真知子の脚本は相変わらず支離滅裂で、吉永・渡辺・石原さとみの夫婦愛・家族愛、ミステリアスな豊川と吉永の関係、自分たちの国を作ろうと命を燃やす開拓移民、結局何を描きたいのか要領を得ない。

宣伝では「開拓移民の過酷な運命の物語」みたいな事を言っているが、本当にそんな物を描きたいのなら、吉永小百合という潰しのきかない大スターは不要だし、使うという事はそれなりに吉永をメインに持ってくるようなストーリーが必要。

つまり、焦点がぼやけるというのは目に見えていたけどね。

役者は良かったし、期待してなかったからガッカリもしなかったけど。

柳葉敏郎の酸っぱい演技も、今回は下級武士の役に似合ってた。

石田ゆり子も雪が似合って綺麗だったし、洋服より和服の方が似合ってたのが驚いた。

石原さとみもまあまあ。

石橋蓮司、香川照之、平田満、馬淵晴子、吹越満も良かったが、なかでも阿部サダヲの上手さが光ってた。

忍成修吾の殿様はダメダメ。出直してらっしゃい！