[コメント] つぐみ(1990/日)
牧瀬里穂=つぐみ。笑顔が素敵。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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原作未読。
正直に言って、デビュー当初の牧瀬里穂は生硬な演技しか出来ない女優だったと思う。その存在はふつうの劇映画の中ではどうにも浮いて見えてしまっていたように思う。けれどこの映画の場合は、その独特の生硬さが“つぐみ”という虚構の少女とこのうえなくシンクロしてしまったようで、牧瀬里穂はこの役の為にいた女優なのだ、とすら思えるものがあった。ぶっきらぼうに物に当たり散らしたり、他人を寄せつけないつっけんどんな声音で言葉を吐いたり、病的にやつれた顔で眼光だけをギラつかせてみたり、つぐみという少女を如実に体現してあまりあるものがあったと思う。それだけにラストは素敵だ。映画でなければ出来ない跳ねた幕切れかと思う。原作ではどうだったのか。
この映画は、牧瀬里穂が自分の見たかった表情をしてくれたからよかったのかもしれない。あれくらい凛とした表情はあまり拝めるものでもない。このひとはぶっきらぼうな冷たい顔をする方が映えるように思える。だからこそ、それがニカッと笑うラストの一瞬(まさに破顔一笑)が映える。
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