内容は、地域住民、右翼、脅迫状等世の中から攻撃される信者たち、だ。後には地域住民との融和も描かれる。どちらにせよ皮肉にも、絶縁したはずの社会と絶縁は出来なかったという事だ。

組織は世間の事を何も知らない若者の集まりだ。それが露呈したのが、河野義行との会談だったと思う。だからこそ、荒木がどう考え、どう処していったのか―結果、‘長期修行’に入ったらしいが―を前回に続いて見たかった。

森らしいというか、よく撮れたと思うシーンが有った。 右翼が集まり、幹部が怒声を挙げている。その横で若い者が、「おやっさん、帰ってくれよ。誰1人、酒飲まないでシラフで来てるんだぜ。おやっさん！」と言う。その酔っ払ってご機嫌な当人が、映し出される。右翼の和気あいあいとした日常生活(？)でした。これがドキュメンタリーだと思う。

荒木浩のその後の日常生活は奥へ奥へと隠れて行き、それを見ることは、もう望むべくも無いことなのだろう。

だから「２」は、私(オンタイムで見ていた)には、新聞雑誌他より少し踏み込んだ面はあったが、それだけのドキュメンタリーで、ちょっと物足りない。