ガンカタにやられてしまう相手も、映画見てる俺と同じように思わずガンカタの動きに目を奪われてしまい、照準が定まらないから、当たる確立も落ちてしまうのだったりして。「な・なんじゃあの動きぃ！かっこいいィィィ〜」とか言いながら撃たれてんだよきっと。

一回目に見たときは、黒人のクラリックがずいぶん簡単にヤラレタナと拍子抜けした。もっとすごいガンカタの応酬を期待したし見たかったから。 でももう一度見てプレストンの圧倒的な勝利の理由がわかった。

人間は感情を抑えきれない動物であり、感情の発露→憎悪→戦争、とならないようにとの理由で、プロジウムにより支配されてきた。薬が無ければ感情を制限できない弱い動物だから。そして人間性をも奪われて行ったのだ。しかし、ラストでプレストンは震える針をピタっと止めてしまった。プロジウム無しに自分の感情を抑えたのである。ここが、支配力に対する勝利が確定した瞬間であり人間の尊厳の復活であった。そしてもはやプレストンには、憎悪剥き出しで向かってくるクラリックなど敵であるはずも無かったのだ。

さて、次回作はいろんなガンカタ流派との対決でお願いしますね。 カタ＝流派・門派があるでしょうから。 今度のガンカタは物凄いにものになるわな！！

個人的にアメリカン・サイコを見てから注目していたクリスチャン・ベールだが、 彼という俳優の存在意義を強烈にアピールした作品となった。