イザベラ・ロッセリーニの映画ファンのコメント
けにろんのコメント |
シェフとギャルソン、リストランテの夜(1996/米) | インディーズ映画でありながら多国籍国家に於ける民族アイデンティティを尖らず予想外の豊饒さでフィルムに残せてる。信を貫くことは結果如何に係らず気高い。そしてイアン・ホルムやイザベラ・ロッセリーニが当たり前のように出るのだ。信義の為に。 | [投票] | |
ブルーベルベット(1986/米) | 平穏な日常こそが異常さを内包するとでも言いたげな倒錯ムードが横溢しておりマクラクレンもロッセリーニもどこかズレ感を発散。そうなると彼岸の住人ホッパーと何も変わらない。その異様な混沌とでも言うべき世界観を包括的に構築し得ている。 | [投票(3)] | |
ワイルド・アット・ハート(1990/米) | 極楽恋愛道を往く2人の地獄巡りは「ラブ・ミー・テンダー」で強引に帳尻を合わせたが屹立してるのは地獄の方であった。怖いヤーさんが退いた後を締めるイザベラとデフォーの変態的存在感。マッチの炎とバダラメンティの音楽。そのイカした除法。 | [投票(2)] | |
永遠〈とわ〉に美しく(1992/米) | 途中からどこまでやるのかという底の知れなさも漂いだす腐臭混じりの凄惨の徹底が際立つ怪作。『BTF2』で片鱗を見せたゼメキスのダークサイドがより先鋭化され凝結した。主役3人皆良いが隠し玉イザベラ・ロッセリーニの置き所も的を射て嬉しい。 | [投票(2)] | |
インクレディブル・ファミリー(2018/米) | 母イラスティガールが一家の要なのは前作から判っていたが、それは判ってても言わぬが花なのであって、彼女中心の展開では家族の共闘→絆の強化という本質は蔑ろ。主婦仕事の大変さって今更テーマも突き詰められず弟加入も超絶能力が突出ではバランスを欠く。 | [投票(2)] | |
最高の人生をあなたと(2011/仏=ベルギー=英) | 大年増と化したイザベラの曝け出した肉体の語る年月が、設定に同期し限りなく感動的。受けるハートもプレーンで歯車はしっくり噛み合っている。過剰な物言いはしないガヴラス演出の慎ましやかと芯の通ったブレなさが紡ぐある結婚の風景。 | [投票] | |
ワイアット・アープ(1994/米) | 詩情にせよ活劇性にせよシニカルな視線ににせよ純朴な崇拝にせよ超絶な個性にせよ無為な虚空にせよ入込み処が絞り切れぬままに芸なく尺だけ延びたのがコスナーの慢心に見えてしまうところが質悪い。神話をリストラクトするには周到な戦略が要件なのだ。 | [投票] | |
墓泥棒と失われた女神(2023/伊=仏=スイス) | 地に足つかない物語の浮遊感が搦手からの何某かで俄かに軸が定まる瞬間がロルヴァケル前2作に比して鮮やかでない。失われた恋人への思いと古墓を暴くことへの加担の是非は整合的に連結しない。霊廟発掘シーンのフェリーニエッセンスは擬きと紙一重。 | [投票] |