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[コメント] アヴァロン(2001/日=ポーランド)

意図は分かるが、面白さと直結していない
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







bravoさんに同感。実写はどうもね。ワクワク感とかスピード感が無くなりますな。月魚さんにも同感。女優の運動神経ないですね。走るというのは難しい。『いちご同盟』観てほしい。カズ山さんさん(?)にも賛同。

押井守映画の特徴の一つとして「事後」の映画であることが多い。1時間半なり2時間の中で世界観を作り上げるのではなく(正しくは最初の10分で世界観に観客を引き込まないと負けなのだが)、既にその「世界」が出来上がった前提でのドラマが多い。純然たるアニメならそれも許されよう(基本的に私は実写もアニメも手段にすぎず、同じ「映画」として扱うのだが)。だが、実写の場合はいかがなものか。『スター・ウォーズ』という稀な成功例があるにせよ、いくら文字で説明されてもなあ。

たとえどんなにデジタル処理をしても、実写は生身なのだ。生身は絵よりも感情移入し易い。その分、感情移入が「リアル」だからだ。例えばホラー。人間を切り刻むとしよう。実写とアニメ、どちらが恐いか。例えばガメラが渋谷の街を壊滅させたとしよう。アニメでどれほどの驚きがあったか。確かに押井守が言うように、これだけCGが進化した現代、実写もアニメ化しているのは認めよう。だが、いくら虚構の世界とはいえ、その演出方法はやっぱり違うのではなかろうか。

ヒッチコック作品が何故映画の教科書と言われるか。それは観客の感情移入を意図した演出だからだ。笑う、泣く、驚く、恐がる、興奮する、観客の感情を動かす事が映画の醍醐味であり、(キューブリックという稀な例外もいるが)実写は感情移入によってそれを成立させる。一方アニメは「状況」によって観客を楽しませるものなのではなかろうか。これはもうミッキーマウスからの連綿とした流れであり、アニメの性質上やむを得まい(『火垂るの墓』という例外もあるが)。事実、押井守は自らのアニメ作品で「状況」を実証してきたのではなかったか。だから、アニメ的演出ではカッコイイ事はあっても感情移入はしにくいのだ。しつこいようだが、いくらそれが虚構の世界であっても、主人公に人間味が感じられなければ、映画そのものが絵空事になってしまう。

そのせいばかりではなかろうが、映像は面白いがなぜか力が無い。アクセスの返答待ちの緊張とラストの顔を除いて。

(評価:★3)

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