吉祥寺が舞台だということは事前に知っていた。しかしここまで「吉祥寺」という街そのものを映画に取り込むのはやり過ぎだと思う。何処かに愛川欽也がサプライズ出演しているのではないかと、途中から本気で思っていた。これでは主人公が漫画家・麻子なのか、猫のグーグーなのか、吉祥寺なのか分からない。

分からないと言えば、冒頭からずっと続いていたアシスタント・ナオミのナレーションが、途中から麻子とナオミが入り乱れるようになったのも解せない。どちらか一方の視線に固定して描写すれば感情移入し易かったはず。原作・監督・出演者とタレント揃いだっただけに残念な作品。

でも上野樹里さんファンとしては、久しぶりにスクリーンで彼女のコメディエンヌっぷりを観ることが出来たので星3つ。