[コメント] アリスの恋(1974/米)
醜悪とは云わないまでも、あまり気持ちのよい演出ではない。それはスコセッシの美点としての「居心地の悪さ」ともまた別種のものだ。歌手志望の中年女と爆音でレコードを聴くギター少年を主人公に据え、『オズの魔法使』なオープニングを持つ映画としては「音楽」の扱いも中途半端。
息子役アルフレッド・ルッターのキャラクタは面白い。この種の生意気さと素直さを持った子供が映画に登場することは意外と稀ではないか。彼がゴリラがどうしたとかいう自分のジョークに馬鹿笑いするシーンでは思わずつられて笑ってしまう。また、エレン・バースティンのキャラクタにしても現実味と非現実味の按配がよく考えられてあるし、なぜか男の子のような格好で“weird”を連発するジョディ・フォスターもいい。
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