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[コメント] 時計じかけのオレンジ(1971/英)

顔に吐く唾。上にいるものが下に向けて重力に則る自然で判りやすい 権力性を示す暴力。顔という人間の個性が出る部分に唾を吐く事が、個性をなくそうとする全体主義を匂わせてリアリズムなのかな、、
モノリス砥石

そのシーンが作品の普遍的な主題だということで認識してますが、、、他は暴力をまぶしたシュールリアリズムのよう。 それは、ダジャレだけどダリの記憶の固執(柔らかい時計)に幼児性、原始的な猿のような攻撃本能みたいなのをぶっつなげたようなもの。 映画のうるさい遊び感覚が、無邪気で凶暴なアレックスとその他登場人物の心象をあらわしてる気がする。

ともかく唾を吐く暴力の重力に支配されるこの映画内の世界では、 『2001年宇宙の旅』の猿が投げる骨の反重力へと導かれる変容に到らない、倦怠感みたいなものに苛まれてる気もする。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)いくけん[*]

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