[コメント] グッドナイト&グッドラック(2005/日=仏=英=米)
エド・マローというTVキャスターがいたという事実がアメリカの現代史にはあった、ということを、今、言うべきだとする製作者の意図は、抑制されたドラマによってかえって強調されていたのではないだろうか。
陰影のコントラストを生かしたシーンは印象的で、淡々と進む物語には良く似合っていた。ただ内容の方は、前後の事実関係などを知っていないとちょっとわかりにくいような気もする。
一部に、物足りなさ、弱々しさを感じさせたが、ただ、赤狩りの嵐が吹きすさび、それに異を唱えればそれだけで、「お前も共産主義者か」と袋叩きにあった社会において、そういう袋叩きに臆することなく、自分が問題だと思ったことは堂々と主張したTVキャスターがいた、という事実がアメリカの現代史にあったということを、今、言うべきだとする製作者の意図は、抑制されたドラマによってかえって強調されていたのではないだろうか。
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