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[コメント] コンチネンタル(1934/米)

タイトル曲のシーンは狂気的な、パラノイアックなプロダクションナンバーだ。全く常軌を逸している。
ゑぎ

 フレッド・アステアジンジャー・ロジャースの歌唱から始まって、二人の素晴らしいダンスが完了した時点で、暗転し場面転換かと思いきや、こゝから延々といつ終わるのかと思うほど、大勢の男女でのダンスが続くのだ。もう終わるかと思うと、エリック・ローズが手風琴を演奏しながら、タイトル曲を唄い始めたりする。その後も女性シンガーがソロで唄う。シーン終盤の、ガラスの回転ドアを使った演出も見どころだ。アステアとロジャースの場面から既にそうだが、アクション繋ぎによるカッティングもバッチリ決まっている。このタイトル曲の場面よりも手前にある、「夜も昼も」のシーンもアクション繋ぎは同様に見事。

 脇役も安定感抜群だ。エドワード・エヴァレット・ホートンエリック・ブロア(本作ではウェイター)はいつも通りの存在感だし、アリス・ブラディがよく目立つ叔母さん役でからむ。サンドリッチのミュージカルは、常に上質の喜劇でもあり、ラスト近く、ウェイターのブロアが実に笑わせてくれる。あと、前半で、若きベティ・グレイブルとホートンの2人が唄って踊るナンバーがある。グレイブルは純然たるゲストパフォーマーであり、この時期の彼女の扱いの記録としても興味深い。

(評価:★3)

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