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[コメント] 女狙撃兵マリュートカ(1956/露)

これは驚くほど、すっごいメロドラマ。また、序盤は西部劇のよう。砂漠。砂嵐。こんなロケーションにも関わらず、クレーン上昇移動を2回やる。マリュートカは革命軍遊撃隊の狙撃の名手。射殺した敵の人数をカウントしており、現在40人目。
ゑぎ

 カザフ人の商隊に遭遇し、護衛している白軍将校を狙撃する。命中したと思ったが外していた。41人目は失敗、ということだが、本作の英語タイトルは、『THE FORTY FIRST』なのだ。つまり、この41人目の人物が、真のタイトル・ロールということだ。

 マリュートカが狙撃に失敗したのは、白軍中尉で貴族の子息。彼を捕虜とし、連行するが、後半は、ウラル海の無人島?で二人きりの生活を送る境遇に陥ってしまう。そしてこゝから、プロットは急展開して、気恥ずかしいようなメロドラマになるのだ。白軍中尉が、ロビンソンクルーソーとフライデーの話をすると、目を輝かすマリュートカ(ヒズ・ガール・フライデーだ!)。浜辺の波による例の暗喩まである。しかし、前半の砂漠もそうだが、この島の浜辺と海の場面は、素晴らしくフォトジェニックなショットばかりだ。良く出来たハリウッド製メロドラマと比べても、全く引けを取らない美しい映画だ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)袋のうさぎ

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