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[コメント] 秀子の車掌さん(1941/日)

もう成瀬だろうと誰だろうとどうでもよいと思えてくる。芳紀17歳の高峰秀子の輝くばかりの愛らしさをスクリーンで見ることができる喜びこそ映画の至福だ。
ゑぎ

 『孫悟空』の翌年、『』と同年の高峰。役どころとしては20歳ぐらいの設定か、随分と大人に見える。バスガイドのラジオ放送をうっとり聞く表情の美しいこと。我々観客も高峰のその表情を見る心地よさに酔いしれ陶然となる。

 尺も筋立ても中途半端な映画だが、バスの運転手役の藤原鶏太、社長役の勝見庸太郎という二人のコメディ・リリーフは見事にはまり、小説家の夏川大二郎も加わってさらに面白くなる。旅館でガイドの練習をする場面、夏川が手の仕草のお手本(人差し指の使い方)を見せ、藤原、高峰とリフレインするシーンが演出の白眉だろう。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ジェリー[*]

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