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[コメント] 花(2002/日)

最近流行りの『病モノ』(勝手に命名)と思いきや、他作品と異なりラストには涙した。ただ、手放しではない。西田尚美の扱い方に疑問が残る。それでもテーマはいい。詳細はreviwにて。。。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







個人的には最近目にすることが多かった『病モノ』。

特に大沢たかおが絡むものに限定しても『世界の中心で愛を叫ぶ』『解夏』。

それだけでPOVが出来てしまいそうな勢い。

上記2作品には余り乗れなかったが、コレにはヤられた。

「記憶を失うってことは、生きてるって言えるんですかね」

「愛していた人のことを忘れてしまうなんてあり得るんですかね」

ほぼ同時期に鑑賞した『半落ち』とも似通った大沢たかおの台詞も耳にしながら、久々に観た牧瀬里穂にも注視。

本作の謎でもある鹿児島・指宿まで受け取りに行かなくてはならない柄本明の元妻の遺品とは何か、に興味を持ちながらロードムービーを楽しむ。

ん?・・・うーん、泣けない。大沢が初めて自分の病気の事を柄本に話す迫真の演技でも、まだ我慢できる。

随所に挿入される若き日の柄本牧瀬の在りし日。

きっと、柄本の中ではまだ牧瀬の顔の部分にはもやがかかっていたに違いない。

いよいよ、指宿。

遺品のうち1つは想像通り。『スミレ』の生花が入った文鎮。

もう1つは25年にも亘る柄本の仕事振りを綴ったスクラップ。

残る1つは、若かりし日に指宿でブーケの代わりに手にした『忘れな草』の花畑。

柄本号泣と共に、激しく僕もおいおい泣いた。

彼女、亡き妻牧瀬が望んでいたものが、『すみれ』の花言葉、『小さな幸せ』と『忘れな草』の花言葉、『真実の愛』『私を忘れないで』、そんな簡単なことだったのに、気付いてあげられなかった柄本の無念の涙。

幸せってお金とか地位とか名誉とかじゃない。身の丈にあった収入と愛があれば、何にも勝る幸せじゃない?

欲を言えば、鹿児島辺りに西田尚美が降り立って大沢と涙の再会、とか期待してた。西田の泣き顔は『神の域』だから、是非観たかった。。。 って言うか、絶対に鹿児島に来るべきだ。

そして、泣きながらエンドロールを眺めてひねくれた思いを巡らせた。

この映画のタイトルは『』じゃなくて『』だよ・・・。

涙がひいたあとに映画館を出たかったからね。。。

柄本明、いい味出てるね。もっと観たい。

(評価:★5)

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