[コメント] いちご白書(1970/米)
「最悪のこの国にもう一度チャンスを与えてやりたい」と主人公は言った。なに、遊び半分の革命戦士が、女の尻ばかり追い掛け回しながら言える科白だろうか。ひとりの駄目ダメ学生運動家が一敗地に塗れるまでの物語。
たしかに、仏像を盗んで仏門に入るというやり方もあろう。発端の動機の不純さをとがめだてする気はない。だが、好きな女を追いかけてということはともかく、自分勝手な理屈に酔って正義ゲームに没入し、結局は親のスネを齧りながら行動しているのでは尊敬できる筈がない。これはただの「ゲバラごっこ」だ。
バフィ・セントメリーの哀切な歌声がやけに空しく響く。
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