主人公は短気で人を敵に回しやすいのだけれど、心を許せば最高の友人になれる男。だから障害者の女の子も、自分の名を騙るストーカーも目一杯彼の前では素直になる。惜しむらくは、彼は嘘のつけない相手が好きなのに当の本人は皮肉屋だから、友人とは悲しい判れをせざるを得ないところ。根はいい男なんだが。

ギャグとして笑えたのは、殺された筈の犬がカチンコが鳴るとともに走り回るという、まさにタイトルと直結したお笑い。抗議の嵐を避けるように見せかけた皮肉が主人公テイストで、とてもいい。