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[コメント] パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉(2011/米)

ジョニー・デップ=ジャック・スパロウがいれば何でも『パイレーツ・オブ・カリビアン』になるということが証明された。何をしてもOKというのは羨ましいよ… (2011.06.04.)
Keita

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







過去3作品で一旦話を収束させ、オーランド・ブルームキーラ・ナイトレイも降板。監督もゴア・ヴァービンスキーからロブ・マーシャルにバトンタッチ。

こうなるとまったく違う映画になってくるし、実際のところシェイプアップした物語や新しいキャラの登場など、かなり仕切り直しをした感が強く残る映画になっていました。

ただ、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズが成り立つたったひとつの要素というのは、結局のところジョニー・デップ=ジャック・スパロウの存在だということもよくわかりました。ジョニー・デップが演じ続ける限りはシリーズは続くし、彼が降板すればその瞬間にシリーズは終了するだろう。

今回のジャック・スパロウは初登場シーンが裁判官のコスプレという仰天のシチュエーション。もはや、ジャック・スパロウは何をしても許されるということを、滑り出しからはっきり示されてしまいました。特権的な役柄です。

終盤、海が舞台というよりも洞窟の奥へと聖杯を持って進んでいく展開を見ると、海賊映画というよりも『インディ・ジョーンズ』のようだなと感じました。ジャック・スパロウがいると、『パイレーツ・オブ・カリビアン』というタイトルであっても、あんまり海賊らしくない方向に進んでも問題ないようだ。

しかし、何はともあれ、これは大作イベント映画。ポップコーンとコーラを手に、気軽な気持ちで楽しく見られればそれで十分です。少なくとも、間延びしていた3作目の『ワールド・エンド』よりも、僕は退屈せずに楽しく見られました。

不必要にイヤらしい女海賊ペネロペ・クルスは画面の中にいればもうそれで良し。美しさ、恐ろしさ、恋愛、笑いと多面的な面白さを付け加えてくれた人魚たち。こういったB級要素は素直に歓迎させていただきます。

むしろ心配なのは監督のロブ・マーシャル。アカデミー賞受賞作『シカゴ』を頂点に、『SAYURI』『NINE』そして本作とどんどん劣化していっている。次回作以降の盛り返しに期待したいです。

(評価:★3)

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