[コメント] L change the WorLd(2008/日)
サスペンスアクションとしては悪くないが、『デスノート』のスピンオフとしてはやはり疑問がつきまとう。(2008.02.17.)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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こんな感じのハリウッド製サスペンスアクション、よく見かけるではないか。ハリウッドならば、工藤夕貴が演じた敵役にもっと凄みのあるベテラン俳優が入って、クライマックスの空港でのシーンがもっとド派手になってくるのだろうけれども…。
単体として考えれば、サスペンスアクションとして、出来が悪いわけでもない。だが、この映画の成り立ちを考えると問題は少なくない。
前後編ともに『デスノート』には、迫力の心理戦があった。だが、本作はそういった醍醐味には欠ける。
松山ケンイチのLとしてのなりきり度は非常に高いのだが、夜神月を演じた藤原竜也の凄みがあってこそ引き立つ部分が強かった。今回、やはり松山ケンイチのLのみではやはり弱い。敵対する相手がきっちりいてこそ成り立つのだから。その割には、工藤夕貴も高嶋政信も悪役としての凄みが薄かった。
また本作は、Lが動き回るという原作にもなかった新たな一面が取り上げられていて、それがお楽しみのひとつでもある。
しかし、Lが動き回ることにより、「主人公はLでなくても良いのでは」という疑問が拭えなくなった。もっと活発な青年が、バイオテロを防ぐために奮闘する話ではダメなのか、という風になってしまう。そうなると、もはや『デスノート』の世界観である必要性がなくなってしまう。
なんだかとっても歪なのだ。
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