鑑賞直後にコメントを書いていたら★５をつけていたかもしれない。それぐらいエキサイティングな映画であった。滅多に映画館で映画を観ることはない自分が､この作品は映画館で鑑賞して大正解だと思った。何しろ本格的なハリウッドアクション映画を最新システムの整った場所で観たのは初めてだったのだ。だからドルビーなんちゃらとかいう音響にもいちいちびっくりして感動した。シュワの老年化や監督の交代といったネガティヴな前評判的要素があって、あまり期待をしていなかったのだが、そんな予想を大きく裏切った傑作だ。

女ターミネーターが最高。見ているだけで満足。以上。

★５にしなかったのは２つほど不満があるため。

１つはジョン・コナーの未来の妻（名前すら忘れた）が作品にかなり関わってきてしまったこと。これはいけない。映画が複雑になってしまった。「ターミネーター」シリーズは複雑さを希求しない。前作まではプロットはあくまでプロットとして目立たず､バランスが取れていたのだが、本作では作品世界を深く､広く膨らませようとするあまり何を言ってるのだか分らないシーンが多くあった。というよりアクションシーン以外は殆ど「？」の連発だった。ターミネーターってそんなにムズカシイ映画だったっけ?

２つ目の不満点は､やはりラスト。続編があるとしか思えない終わりかただ。一体誰が次回作の主役を張るというのだろう。この映画はシュワの最後の花道を飾る作品なのだ。ターミネーター＝シュワであり､シュワ＝シュワである。アーノルド・シュワルツェネッガーはアメリカの一世一代のスターである。数多くの娯楽映画の傑作。彼が映画界に果した貢献は計り知れないだろう。それなのに、まるで次回作では誰かシュワの代わりがいるとでも言いたげなラストは、シュワに対する冒涜である！！！本作はシュワの最後の出演作（になって欲しい）であるのだから、もうちょっとそこらへんを考えても良かったのではないかと思っている。

〔小樽ワーナーマイカルシネマにて〕