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[コメント] 正欲(2023/日)

劇中、ニュース映像で、あからさまなLGBTQだとか初めてのおつかいだとか流す時点で、ああ、なるほどオレ好みだなと。
クワドラAS

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







そんなニュースや番組に、「だから何なんだよ」と。

バブル期の学生の頃、さんざんマスメディアの扇動に踊らされてた自分だが、いつも「なんでこんなクソ高い服が流行るんだ」とか「夜景スポット?めんどくせ〜な」とか、、、実践しておきながら常に疑問符があった。 まあ時代が変わったというのもあるが、今はそんな行動の逆に真理があるような気がしている。

本作では「水フェチ」が1つのキーワードだが、オレもその範疇に入る。水の流れが好きで主に川や滝。山を分け行った人気のない滝の前でボーッとその音や流麗さに身を任せる。そこに過ぎてほしくない時を感じる。別に明日なんてなくてもいいとか、考えたくもない、みたいな感じでね。でもね、滝にも今日があり昨日があり明日がある。全く同じ「流れ」はないんだよ ね。変かもしれないがそこに癒されると言うか、同じだよねみたいな(笑)

ちょっと脱線してしまったが、本作の登場人物で違和感をおぼえたのは一人を除いて誰もいなかった。稲垣吾郎の父親像も一理あるし、いやむしろ彼の立脚点あってこその作品だなと。 それはラストの新垣の科白に自身を省みる稲垣にとても分かりやすく現れていた。

で、1人違和感をおぼえたのは、小児性愛ペドフィリア教師。別にその性癖に対してじゃなく(全然NGだが)、水好きとして集まった仲間を同罪にしようとした意味が分からないし、大迷惑だなと。作劇的にそれがないとあのラストに繋がらないというのが、またもどかしい。

まあでも、生きづらさを感じつつも同じ生き甲斐(水)を確認し「一緒に社会に擬態してこう」なプロポーズは突飛なようでいてデモ行進なんかよりとても強固な繋がりだと思った。良いシーン。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ひゅうちゃん けにろん[*]

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