[コメント] 真夏の夜のジャズ(1959/米)
魅力的な対象が全てのコマで息吹いて存在し、そのコマの全てが一枚の写真として成立し魅了する。音声トラックに込められた煌めく楽音と声音によって私の鼓膜はとろけ、鼓膜で遮られていた脳みそが小躍りしながら外にとろけ出て私の横でルイアームストロングらの神に見入ってたら次は目までとろけた。うっとり…
会場に向かう人、その人が歌と曲に酔いウットリしている姿、最高の舞台で全力を尽くす楽しそうでありながら真剣な姿。楽器に感応する声と声に感応する楽器、そして曲に歓喜するオーディエンスとオーディエンスに歓喜する曲。なんて美しい魂の輝き、なんて素晴らしい絶景なんだろう。
映画の原初で本質というべきか、一つ一つの写真、登場人物の顔に刻まれた皺や姿や服装や声が自立し、互いに無意識に自然体で完璧に呼応して一つの作品として成立しようとしている。作り手の作業は楽だったに違いない、こんなに魅力的な対象が目と耳で判るほど素晴らしいのだから楽しかったに違いない。
そんなこんなで、最高のハーモニーをつくるに必要な要素がなんたるか、それが一発でわかる作品だった。
全てが主役主人公@ライブ会場。
2003/8/15
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