[コメント] ソウ2 SAW2(2005/米)
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身動きが取れなくなるような密室系の罠から、建物全体に仕掛けが張り巡らされた罠に大きくシフトチェンジした。また人数を増やすことによって多数の人間が罵り合うなど、心理描写に幅を持たせた。シリーズ化していくということだから、2作目にして少々冒険のしすぎでは…と思う。やはり前作の密室からの脱出、窒息してしまうような描写は魅力的だったなぁと改めて感心してしまった。こういうシフトチェンジを図ったと同時に、ジグソウ自らが「ルール(法則)」を述べていき、世直し殺人鬼(?)としてゲームを提供するに至るまでの過程をも描くなど、(これも2作目にして早くも…)大放出の展開である。
共通の過去を持つ人間達が互いに「不信」になりながら、また「疑心暗鬼」になってしまうなんて展開には新鮮味の欠片もない。問題は建物に張り巡らされた罠にどうやって挑むか、そして謎解きを進めていくかという点。ソウいう作品でしょう!しかし…いつの間にやら殺し合いに発展するなど誰もが予想できるだろう展開で残念でならないわけで。首筋のナンバーも最後は消化不良に終わっている。また遠隔地ではジグソウが散々ルールを述べていたが、この建物の出来事とあまりリンクしてこないところは致命的。
ラストは推理小説みたいなオチで大好き。ここだけ、やたらとミステリーしており非常に楽しめた(笑)。同時に、やっぱり「ルール(法則)」こそパズルの重要な1ピースだったと気付かされる結果に。映像的には、前作のあの部屋に視聴者もろとも舞い戻ってしまうという絶望的な感覚が秀逸(泥沼に嵌る、地獄に道連れ…な感覚です)。
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