[コメント] A.I.(2001/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
全229コメントを読むと、もう言い尽くされていますが、私も感想を・・ ピロちゃんきゅ〜様のコメントに強く頷きつつ・・・・
映画を観ている間は、ハーレイ君にずっと感情移入しながら観ていた訳です。「なんでそこまで」と。人間には絶対にありえない純粋さ。プログラムされているからこそ、不変の純粋さ。
−−−−−−−−−−−以下 私なりに(まとめず)
ジャンクショーのシーンでは、人間の人間らしさを描けていないと感じた。ジャンクショーは、魔女狩りと同じで、人間の持つストレス・不満をぶつける対象としての存在だろう。人間らしい人間ほど、石はメカに投げる筈だ。「子供を装っているだけ」という意見に同調、なぜしないのか? 機械は良く描けているが、人間は良く描けていない。
Artificial Intelligence という点で考えれば、最も優秀な存在はテディ君に他ならない。最も知的行動を取っております。
他のメカとハーレー君の違いとは、「愛」を最優先にプログラミングされたことのみだと思われる。「愛」というものについての解釈は省略するが、開発者達が考えた、「対象を愛し、対象から愛されようと望む」という行動を最優先にしたため、全ての他の要素を排除し、その行動が優先されるという結果。人間・他者に対する攻撃性も与えてしまっている。完全な欠陥商品だと思われる。
しかし、その欠陥商品にこそ、人間にはない「純粋」さがあるのだ。それが心を打つのである。余計なことは考えないで観た者の勝ち。
A.I. = Artificial Intelligence :人工知能 として描かれていますが、ハーレイ君については、Artificial Identity とでも解した方が良いような描写。インプット前の自分と同タイプのロボットを殴り殺したり、自分と同じタイプのメカを前にハーレイ君が発狂(←発狂してはいないけど)するあたりなど、まさに自己の存在を強く思う表れだと思う。(余談:あそこに並んでいたメカに、女の子タイプがあったように見えたのですが、、、影で見えた左側の方は女の子の髪型だったような・・・あっちの方が欲しいとか思ったりして)
また、自我があるかどうかという点を考えれば、この映画に出て来たほとんど全てのメカには自我があると考えられます。自己が破壊されることには、恐怖心を感じています(そう見える)。
fufu様のコメントにあったように、私も「AI」を愛と読んでみたく感じた。
手塚治虫ワールドには遠く及ばず、、と思いつつ、「ハーレイ君に感情移入しながらけっこういけた」ので★4
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