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[コメント] うさぎドロップ(2011/日)

今ブームのイクメンをモチーフにしたホンワカ予定調和映画です。僕が気になったのはこの映画の監督があの硬派のSABUだということなんです。聞くところによるとこの映画の原作は女性でしかも漫画らしい。
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







SABUがなんでこの映画を、と考えながら見ていると、SABUらしい無骨なシーンも全くなく、驚きは隠せませんでしたが、そんなことはそのうちどうでもよくなりました。というのも、この映画、SABUの、裏に隠された社会的メッセージと言うものをまったく発見できなかったからです。

でも変な映画なんですよ。勢いで女児を育てると決心したところまではいいですよ。でも母親の存在が一番重要なのにだれも彼女を探そうともしない。(後で母子手帳に母親名があるので身内は知らないわけではない。)後日母親が子育てを拒否するのはまあ納得しないまでも現代的理由にしており不問にするが、ちょっと人工的。

サラリーマンが6歳の子供を腕に抱きながら毎日通勤するのは実際は重くて不可能。そんなことをしたら3日でへたばってしまう。両親とかが心配していないのも妙。そのために職種を変えたのはいいが、子供がいなくなって大の社会人が職場を放棄してほぼ全員で捜しまわるのはユートピア過ぎる。

途中で出てくる高畠順子の施設関係者の強い調子の言いようも口調も内容も全く理解できず、あれはなんだったんだろう。子供が邪魔だったら育ててくれる場所があるのだろうか、、。(公的施設だったら勧誘なんかしないのではない?)

香里奈の役柄なんかが、ある意味働きながら(一流モデル)子育てをする理想郷のような捉え方をしていたと思われるが、本当に実際そうなの?と言いたい気持ちもある。

まあ、原作が漫画だから、そう内容にいちゃもんをつけないでいいのではないかい、と非難されそうだが、原作が何であろうと、映画は映画である。子供が別姓にこだわるというのも(6歳の女児が?)理解不能だったし、何か、現代女性の思いと僕とは完全にブレがあり過ぎます、かね(ある、ある)。

まあ、でも、僕には最後の遊戯会がメチャ退屈でしたが、芦田愛菜は確かに可愛いし、 女性が男性に対し子育てに対しての一提示をしているのは良く分かりました。それにしてもこの映画をSABUがどうして、、。相変わらず僕もしつこいですね。

周囲は子供連れのヤンママが多く、映画上映後こそっと客席を立ったのもしばらくぶりでした。

(評価:★3)

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