[コメント] テルマ&ルイーズ(1991/米)
太宰治曰く・・・「あのね、明日は、どうなったっていい、と思い込んだとき女の、一ばん女らしさが出ていると、そう思わない?」(「皮膚と心」より)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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地平線を見つめるテルマの目。テルマを見つめるルイーズの目。
「明日はどうなったっていい」と、“今”を生きることを決意した二人の目は本当に女らしい。しかしそれは人間らしさとは違う、一種の狂気の中にある美しさであると思う。その先に何が見えたのだろう・・・。それは限りない明日だったのだろうか。絶望であってほしくない。
男が主役だったらもっと汚い感じになっていただろう。トラック爆破だって「猟奇的」で片付けられたかもしれない。だけど、何でこの2人の女性はこんなにさわやかなんだろう!彼女たちにとってはこんなのお茶の子さいさいなのだ。これは女にしか出来ない。そして、女なら誰でも出来ること。女はみんなそれを知っているけど、夢見るだけに終わってしまうもの。2人はやってのけた。すごい。うらやましい。
最後の2人の口付けは、契約であり、約束であると思う。お互いを信じ抜くという契約。突っ走ってその先に何も無かったとしても迷わない、2人でやっていこうという約束。
今から友達に電話をかけようと思った。お酒の飲めないあの友達に。ただし、バーボンは私が飲みます。
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