自分を解放すると思いながら、自分の周りに見えない壁を作ってるような（そしてそれに最後まで意識的でない）主人公よりも、それに否が応でも影響されざるを得ない人たちの方に、どうしても目がいく。特に他人に影響されやすい子供達の方が、大人たちよりもずっと魅力的な存在。特にジェーンと隣りの男の子の行く末に、頭がグルグルしてしまった。結局お互い母一人を残してしまう事を考えると、逃避行もできんだろうから、今後の生活で何を学んでいくんだろう、とか考えていくと『ラスト・ショー』的苦い挫折とダブってきたり・・・。とにかく人一倍周りの目に敏感なアンジェラも含めて、自分に固執せざるを得ない大人の哀しさよりも、子供達の今後の人格形成の方に神経がいっちゃいました。主旨じゃないと思うけど。

とは言っても、ラストシーンのアネット・ベニングに救われたりもするんですけど。