映像センスはＭＴＶ風にスタイリッシュなだけで「映画的」ではない、と言えばいいのか。少なくとも映画に膨らみを持たせるような類いのものではないと思う。実際あれだけスローモーションやら何やらで画面を躍動させときながら、もたついてるという印象がどーも強いんですが。ここぞとばかりの編集テクが何とも「オマケ映像」的。

群像劇とはいえ人間を多く入れすぎて、それぞれに際立つ個性を作り込めてない印象も。特に主役仲間の４人組のキャラの薄さは気になった。ギャンブラーと堅気の仕事人はかろうじて分かるとしても、他の２人がほとんど区別つかず。どっちがどっちだったっけと結構迷った。結局冒頭のショボいキャラ紹介ナレーションに頼ってくれってことなんだろうか。でも個性で見分けが付くようにして欲しいし、それが群像劇の醍醐味だと思ったりもする。