それにしても「ジャングル大帝」以来の動物ユートピアものにおける最大の問題、「こいつらは何を食っているのだ」問題を完全スルーした思い切りの良さにはちょっとびっくりした。つまりこの映画では動物は単なる人種の比喩であって、それ自体の多様性を描くつもりは最初からないのだ。その思想のぶれなさにもなんかちょっと腹が立つ。もうちょっと作品を見る側に想像の余地やツッコミどころを残しておいてくれてもいいんじゃなかろうか。「けものフレンズ」のほうがよほど多様性についていろいろ考える余地があったよ。