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[コメント] 007/黄金銃を持つ男(1974/英)

クリストファー=リーもこれでイメージ・アップを図ろうとしたんでしょうね。それだけに本作の興行的失敗は相当こたえたでしょう。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 シリーズ最低作品の悪評を持つ本作だが、私は結構好き。だって敵役が“ドラキュラ俳優”クリストファー=リーだよ。無茶苦茶格好良いじゃないか。

 確かにストーリー的には、かなりの無理があったり、ラストが釈然としない部分もあるけど、なにより本作はムーア・ボンドの作品だと言うことを念頭に置いて観るべきだ。笑いの要素がたっぷり詰め込まれた、ボンドのドジっぷりとクールさの混合を素直に楽しめばいい。

 本作はかなり色々な要素が詰め込まれた作品で、例えば兵器だと黄金銃のギミックの面白さやボンド・カーならぬスカラマンガ・カーの面白さ。太陽銃の特撮的要素もあるし。何故かボンドよりも強い女学生とか、いきなり動き出す力士の置物とか。変な笑える要素はふんだんに盛り込まれてる。

 それに、キャラクターの立て方もかなりのレベル。リー扮するスカラマンガは勿論、彼の従者のニックナックも性格的に複雑な描写がされていた(『ピンク・パンサー』のケイトーっぽくて好き)。それにボンドのパートナー、グッドナイトのドジっぷりも良いよ。ムーアの魅力を引き出していた(最後の台詞は、名前で見当付いたけど)。そうそう。前作に続いて登場したアメリカの保安官ペッパーもいたね(なんか鬱陶しい部分もあるけど)。

 作品としては、決して悪いとは私は思わない。

(評価:★3)

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