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[コメント] ジョン・ウィック(2014/米=カナダ=中国)

現実離れした設定と、とにかく一々決めるポージング。そして徐々に怪我とかで肉体も服装もボロボロになりながらも格好良さを崩さないジョン・ウィックの姿。それが本作を唯一無二の作品にしているし、それだけあれば良い。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
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 これまで何作も代表作とされる作品の主演を張ったキアヌ・リーヴスが、又新しい代表作を手に入れた。

 ジョン・ウィックというこのキャラは大変魅力的だ。やってることは復讐劇という古典的なものだが、泥臭さとは全く無縁で一々とにかくポーズが決まってる。

 そんなポーズを見せられるのは演出が突出して良いから。勿論これは監督の力量によるものだが、何よりこの特殊な舞台と背景を用意できたのが本作の強さだ。

 この作品に登場するのは裏社会の面々なのだが、基本的に登場人物全てが殺し屋に関わる人たちで基本的に一般人が登場しない。むしろ物語上一般人が排除されている。

 それで完全に閉じた世界の中で物語が展開することになるのだが、そのためにものすごく話が単純になる。実際本作は、復讐に燃える主人公が悪人を一人一人血祭りに上げるだけの話である。それ以上は必要ないとばかりに割り切った話になってる。シン・シティ(2005)に近い演出だが、演出的にはこっちの方が絶対面白い。

 あまりに単純な話を映画一本に収めるためにどうすれば良いかというと、演出と人物描写で持たせる方法を採ったのが本作である。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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