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[コメント] Mr.インクレディブル(2004/米)

キミに秘めた力はあるか?信念はあるか?守るべきモノはあるか?あるなら観給え、この映画を。なくても観給え。ブラッド・バード擁するピクサーの最強タッグ。これ以上ナニを望む?ミセス・インクレディブル萌え!
ホッチkiss

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







◆吹き替え版鑑賞。さて、極めて米国万歳右むけ右傾向なのも、設定が『スパイキッズ』なのもこの際おいとく。単純に面白い!ワタシのゴーストや、その他人格を形成するいろんな下らんもの達がそういってる。うん。

◆正味なはなし、ストーリーはいたって陳腐で単純でありきたりだと思う。でもだからといって、世のあまたあるラブストーリーを否定しやしないよ。キモは”どう魅せるか”だろ?

◆いつまでも過去の栄光にすがりつく父ちゃんと、極めて現実的にその日を生きる母ちゃんとの夫婦のありようがリアルで可笑しい。自意識過剰なダッシュ、ヒッキーなヴァイオレット、親友フロゾン、カリスマデザイナーエドナ、その他ほんの数カットのみ登場の昔のヒーロー仲間など、登場人物どれもこれもが歩んできた人生を感じさせ、キャラたちまくり。ビジュアルに関しては天下のピクサー、なにをかいわんや。実に、実に効果的にヒーロー達のスーパーパワーを見せつける。やりすぎ気味のその見せ方はある意味マヌケで、でもそれをも咀嚼して観る者を憧れさせる。特にダッシュと追っ手とのチェイスシーンはこれまで観たことのない映像体験。観てて身震いがした。ピクサー最長2時間の上映時間、これっぽっちもダレなかった。その見せ方に関して、日米お父さんヒーロー対決はゼブラーマンの負け。

◆あくまでもファミリー向けに徹してはいるが、仕事を持つオトナにしかわからない苦悩とか、子どもにはあんまり聞かれたくない、みっともない夫婦のやりとりを丁寧に描くところなんか立ち位置は『クレしん』といっしょだね。

◆子を持つ女性、家庭をあずかる女性に対する深い尊敬の念が感じられる。ミセスインクレディブルの行動の動機が「子ども達を守る」ことに一貫しているから。現実に彼女のような女性がいたら、たぶん惚れる。生活に一生懸命で、家族思いで、赤ちゃんにご飯食べさせるときに変な顔してて、時折ふと見せる不安げな表情がとても可愛くて、ひとたび家族のピンチとなるや恐るべき強さを発揮する。でも不倫なんかした日にゃ旦那のでこぴんのみで全身複雑骨折、ICU行き。つか、相手にされないな。うん。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (7 人)おーい粗茶[*] きわ[*] stag-B けにろん[*] ボイス母[*] Pino☆[*] G31[*]

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