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[コメント] チョコレート(2001/米)

ハル・ベリーの存在感に尽きる。
トシ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







B・B・ソーントン=浮き名を流し続ける中年男優という目で、始まりからずっと観ていた。発音がおかしい?演技なのか、、なんでこんなオッサンがもてるのか、スーツで決めたら渋いんだろうな。 そんな邪推を、ドラマの流れが断ち切った。 ハル・ベリー登場。

ソード・フィッシュ』の時に見せた艶やかな色気は全くない。 生活にくたびれた、若い妻。登場からぐいぐいと引き込まれる存在感。 どこまでが演技なのか?目が離せない。 息子を亡くして号泣するシーンは胸をえぐる。観る人の心を掴む。

名優ピータ・ボイル(年とったなあと感慨) 演ずる父の言いなりになってきた人生。差別するにしても、父の言いなり。 妻にも去られ、心の安息を「チョコレート・アイスクリーム」と「コーヒー」 に求める。 唯一の支配できる家族「息子」にも見放され、初めて自分の人生を考え直す。 淋しい、淋しすぎる人生。 自分の人生を取り戻そうとする彼にめぐり逢ったのが、自分の送った最後の死刑囚の妻。人生とは皮肉。 表面上はそうとは見えないけど、空っぽの二人が束の間の安息を求め合うラストシーン。 久々に納得出来た映画だった。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)水那岐[*] tredair[*]

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