[コメント] そばかす(2022/日)
どこにでもいそうな地味め三十路の三浦透子と、いまだアイドル仕込みの押しの強さが滲む前田敦子。対照的な二人が、世間との相容れなさに諦めの境地にこもる佳純(三浦)と、鬱憤を推力にツッパりと居直りで世の中の矛盾に耐えている真帆(前田)をリアに視覚化。
見た目も生き方も違う二人が抱えた苛立ちが共鳴するように、互いのなかに同質の心情を発見し共感し合うさま(画面)がとても映画的だ。だから理屈ではなく“タイプの垣根を越えるということ”の心地のよさに素直に説得させられる。俳優を活かすとはこうゆうことだろう。とても映画的だと思う。
あと、三浦、前田に負けず劣らず、今回も伊藤万理華さんの存在感。好いですね。
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