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[コメント] 幽霊暁に死す(1948/日)

小国英雄脚本の主題は不正を許さない“勇気”についての啓蒙。そこにサスペンス、ホラー、ファンタジー、コメディでこってり味付けし、ピアノ演奏に轟夕起子の宝塚仕込みの歌唱まで盛り込むマキノ正博らしい“ごった煮サービス精神”で腹いっぱい。
ぽんしゅう

長谷川一夫と轟夕起子のすました関東言葉に、なんのエクスキューズもなしに花菱アチャコ田端義夫のコテコテの関西弁が割り込む合理なんて、シャシンが面白ければマキノにとって関係なしなのでしょう。

嵐の森の不気味な風雨や、幽霊屋敷の流麗なカッティングと巧みな合成画面、大正ロマンス回顧の衣装チェンジと視覚演出も手抜きのない完成度。

任侠もの以外でマキノ正博の現代劇を観たのは初めてかもしれない。今回、観たプリントのタイトルは『生きていた幽霊』となっていた。どんな事情でタイトルが異なるのだろうか。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゑぎ[*]

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