まあとりあえず、あの３人があの部屋に入っていかなければ、ハリーしか賢者の石をとれないんだから、そもそも賢者の石は危険にさらされなかったんじゃないの！？という私のくだらないツッコミはさておいて。

私は本のほうも読みましたが、確かにイメージ通り、原作の持っていたものを損なってはいない、と思います。ではなぜ評価が低いのか。ごくごく私的な意見をいわせてもらえば、まずストーリーに魅力がない。まあ私が純粋さを失ったといえばそれまでですが、やはり最大の原因はリアリティのなさ、というところでしょうか。

もちろん魔法というものの存在をいっているのではありません。それはこの話の大前提だし。そうではなく、各キャラクターのリアリティのなさです。いとこのダズリーにせよ、叔父、叔母、マルフォィ、まあ特に悪役のほうですが、今時、子供だってあんなあからさまな嫌がらせはしませんよ。みんな頭悪すぎです。

でもまあこの映画をとことん否定するつもりもまたありません。ただ今の自分には合わなかったというだけで、例えば子供たちには是非観てもらいたいとも思います。この映画を観て、映画によっては“観るべき旬の時期”ってのがあるんだなあ、と実感しました。