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[コメント] 007は二度死ぬ(1967/英)

ペルシャ猫には気をつけろ!(05・7・07)
山本美容室

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 この映画は小学校高学年の時にTVで初めて見た「007」シリーズです。刺激的だったなぁ。浜美枝の白ビキニも良かったけど前半のアキ若林映子の色気が良かったね。

 メイキングで若林映子の方が英語の上達が早かった言ってるけど、発音に関していえば浜美枝の方が上手いように思った。(吹替えでは無いと思う)

 『二度死ぬ』のDVDには「007」シリーズのオープニングタイトルを手がけたモーリス・ビンダーの世界という特典が付いていて見逃せないね。この人のオープニングはシルエットだけなんやけど「女性のハダカ」が見られるので興奮したものです。『ゴールドフィンガー』とか『私を愛したスパイ』なんかもいいなぁ。

 本題。アメリカの打ち上げた有人衛星ジュピター16号。船外作業を宇宙飛行士がしてたら、後ろからなんかチューリップの化け物みたいなんが迫ってくる。高まるジョン・バリーの音楽。もうだめだ!「サクッ」と宇宙空間にも関わらず切れ味の良いハサミのような音と共に宇宙飛行士のワイヤーが船体から切り離されてしまったね。冒頭からスネークマンショーみたいでええなぁ。

 当時米ソは冷戦時代。アメリカは「ソ連の仕業だ!」と何の根拠も無く決め付ける。イギリス情報部は「日本あたりからミサイルが発射されたという情報をつかみました」という。

 このあとお楽しみのオープニング。ナンシー・シナトラのエキゾチックな歌がいい。お父さんと歌い方が似てるね。和傘、溶岩の爆発とヌードの芸者。ええねぇ。爆発する溶岩は後半の阿蘇山のイメージなんやろうね。

 ベッドシーン。そこで中国女に騙されてボンドショーン・コネリーは殺されてしまう。ボンドは、海軍中佐という設定らしく海へ「水葬」される。「海軍中佐殺される」という新聞記事を出させるための芝居だったんやね。

 海から日本に上陸して銀座から両国へ。ボンドを和服を着た女が尾行して「彼が今通りました」とかハンドバッグで誰かと通信しとる。国技館では合言葉「アイラヴユー」でアキ若林映子と無事に会えて良かったね。国技館の観客は全員エキストラで八千人だったとか。佐渡之山?

 アキの運転するトヨタ2000GTですか。あれ復刻すれば売れると思うよ。2000CCのスポーツカーなんて環境にも良いんじゃないかなぁ?(車乗らないクセにすみません)カッコ良いよね。アキの運転は乱暴だね。大里化学から逃げ出した。

 タイガー田中丹波哲郎についても触れなければいけない。自家用地下鉄やけどロアルド・ダールらしい発想やなぁ。映画でもやっちゃう?って感じ。チョコレートの川に比べれば現実的なんだけど。

 入浴シーン。「日本では女性が男性の体を洗ってくれる!素晴らしい!」という誤解を与えてしまいましたね。

 そして神戸。姫路。メイキングで「海沿いの城をヘリコプターに1日7時間乗って探した。海沿いの城はなかなか見つからなかった。阿蘇山もヘリコプターで発見した」とルイス・ギルバートが語っていました。この映画の地理がヘンなのには理由があるんだなぁ。

 姫路の友人が言ってました。「姫路城に手裏剣刺さってしもてえらい事なったらしいで」だそうです。忍者のトレーニングはいいんですが、刀をあんなにメチャクチャ振り回す流派は無いと思います。

 アキの毒殺される場面。子供にはエッチだったなぁ。かわいそうなアキ!「不美人」と結婚する場面もユーモラスでいいね。1人目「…」2人目「…」3人目「!」思うんやけど 浜美枝の前の「不美人役」の人達ってどういうオファーのされ方したのか知りたい。

 阿蘇山のブロフェルドの秘密基地。スケールでかいね。大里化学が資金提供してるにしても。ココでの見所は 浜美枝の白ビキニもそうだけど ドナルド・プレザンスの抱いてるペルシャ猫に注目したい。忍者軍団が乱入して大混乱しているうちにペルシャ猫が怯えて暴れる場面がしっかり写っているのだ。阿蘇の秘密基地の場面はペルシャ猫で爆笑間違いなしやね。

 最後までだれ場も無くショーン・コネリーの「007シリーズ」ではかなり上位にランクされる作品。あばたもエクボになってしまう大好きな映画やね。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)りかちゅ[*] 荒馬大介[*] ぽんしゅう[*] ボイス母[*] 水那岐[*]

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