[コメント] 害虫(2002/日)
「かわいそう」って言葉を本人の目の前で言うのって本当に残酷。同情や共感って身勝手な要素を持つ感情だと思う。一方的というか上から見下ろしてるというか。もちろん、その感情自体が悪いわけではない(し、むしろ必要なものな)のだけれど。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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サチ子がレイプされかかった後、夏子の「こんなんじゃさっちゃん(呼び方は違ったかも)がかわいそすぎです!」って言葉がとても傲慢なものに聞こえた。「かわいそうだから仲良くしてやってる」とか「この子の面倒みてるあたしって偉いのよ」みたいな心の声が聞こえてくるようで怖かった(悪意が無いだけになおさら)。そんなの言われたサチ子はさぞかしショックだったろうなあと思う。
今のは一例(端的な)だけど、パッと見では表面に現れない人間関係の欺瞞みたいなものを映画の随所から感じた。先生もサチ子に会おうとするのは彼女の為じゃなくって自分のためだろうし。(ただ、上記の欺瞞的なものは学校と家庭内にしか感じられなかったのはどうかと思った。ドロップアウトした人間だってその辺の心理は同じじゃないだろうか)
で、ラストは宮崎あおいは、そうゆうのから決別した(というか受け入れた)って意味なんだろうなって思う事にした。この映画のキャッチコピー「人生は戦場。そんなこと、とっくに知ってるよ。」はラストシーンの後にサチ子がつぶやいたセリフなんじゃないかなあと勝手に想像してます。
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