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[コメント] 生きていてよかった(1956/日)

この映画を製作するきっかけとなった第1回原水禁世界大会。その開催を知った被爆女性は、映画の中で涙を流す。「生きていてよかった!」… それがこの映画の題名の由来である。☆3.9点。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ドキュメンタリー畑で仕事をしてきた亀井文夫監督の視線は全く容赦がない。被爆者の傷をカメラの前にさらけ出す。そして被爆者たちは堂々とカメラの前に立つ。嘗てひとびとの前に降りかかった厄災は余りに凶暴であったけれども、そこで生き残った人々もまた強靱だったと思う。

被爆を境に一気に困窮に転落した家族の父親を励ます病院の看護婦。その看護婦は、額の傷を曝し世界大会で全世界人類に訴えたひとであった。

娘の変形した手を複製して展示に出そうという母。反対する親戚や周囲。しかし母は譲らない。その母娘が廃墟と化した長崎の道を帰って行く。

(評価:★4)

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