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[コメント] キャリー(1976/米)

善意で行った行為がことごとく悪い結果を導いているように見えた。
蒼井ゆう21

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







たとえば先生が、彼女をいじめた罰としていじめっこに制裁を加えたことが、もしかしたらいじめっこの彼女への怒りを増幅させ、報復としてさらなる彼女への、念を入れたいじめを行わせることにつながったのかもしれない。

また、スーが、彼女への罪滅ぼしとして、彼氏に彼女を誘わせて一緒にパーティーへ行かせて彼女に良い思いをさせたことが、結果的にいじめっこたちの「良い気にさせたあと一気に惨めな姿をみんなにさらして屈辱的な気分にさせる」という効果を、さらに強めることにつながったのかもしれない。

スーが、いじめっこたちの行為に気づいたにもかかわらず、先生が止めに入るというようなところも、そうかもしれない。

ここでは、彼女のためとしてなされたことが結果的に彼女に対して悲劇的な結果を生む原因や促進の要因となっている、と思う。彼女を好意的に捉えているか敵対的であるかは関係なしに人々が彼女の念力によってただ偶然的に殺されていくのは、少なくとも彼女の側から見れば必然性があったのかもしれない。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)アブサン[*] [*] ダリア[*]

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