L.A. Confidential の脚本・原作本・映画の徹底比較！！

〜映画の脚本と原作本を読んでから、映画を見直すとどうなるか〜

ジェームス・エルロイの同名の原作は、主要登場人物だけでも軽く30人はいる（ちゃんと数えてはいないけど）。だから読み進むうち、人間関係の糸がどんどん絡まってゆき、語られるストーリーが奥行きを増してゆくのだが、そのままでは映画化は不可能。

だから原作は見事に簡略化され、交通整理しなおされ、映画向きに書き換えられている。簡略化に伴い、多少のフールプルーフもかけられているが、これは仕方ないだろう（エドの父を登場させず、ロロ・トマシを書き足したのは苦肉の策だが、なかなか上手い）。ゆえに展開もまったく異なるが、原作のもつ魅力のエッセンスの抽出に見事に成功。

じつは、映画で語られる英語がうまく聞き取れず、この映画の会話に加われなくて、くやしくてソースにまで立ち返ったのだが、比較作業に何十時間かを費やしてみた感想：

映画づくりを勉強したい人には、比較はかなり有意義でしょう。でも、Review/感想では、「原作に忠実」みたいなことは今後軽軽しく口にしないようにしよう、と自戒。だって、意味ないもん。