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[コメント] トップをねらえ2!劇場版(2006/日)

制限が多すぎた後発隊の苦渋
torinoshield

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







熱い人間がワーワー叫ぶのと冷静な人間がきっちり論理的に語るのでは多くの条件下で比較するに冷静派が勝つ。それはあくまでイメージであるが。

トップ〜の1を作った世代は俺には非常に近い世代なので感覚がよく判る。学生運動やっていた10歳上は異常な位熱かった。これの反発心が高まったのが俺の世代。

熱いのがネタになる世代。2011年、現在で言えば松岡修造の熱さがネタになるのに近い。トップ1は最初の学園根性物パロディーから始まって実際最後の最後まであの熱さも含めてパロディーであった。しかしこういったスタンスは結局マンガでもそうなのだが王道中の王道なわけでパロディーであったはずの作品が結果、大マジな熱血作品と後には解釈される。

そんな作品の続編なのだから前作のスタンスを意識するのであれば「トップ1のパロディーをやってたらマジになってきて最後は何がしたかったかよく分からん」という方向性で良かったのではないか。いや、2もそれなりに熱い作品ではあると思うのだが序盤の冷たさはいかにも1での続編を意識した「時代は変わった」感ありありだけどもそれはちょっと安易すぎたというか。

ちょっと整理してみればトップ1の制作時代は恐ろしく醒めた時代だった。トップ2の制作時期も不況もあって同じく冷たい時代。しかし1が熱かったから冷たいスタートにしよう、という設定が結果冷たい時代に冷たい作品を作る事になってしまう。要するに何の違和感も感じないトレンドな普通の作品になってしまったわけだ。ここら辺はスタート時に慎重にならなくちゃいけなかったのではないかと。

そんな不満の残る2ではあるが一番最後のシーンのアレはやはり感動する。これの為「だけ」に何度もDVDを1の最初からノンストップで観る俺であった。

(評価:★3)

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