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[コメント] 白夜行(2011/日)

文学や映画の犯罪が「線」として描かれることが多いの対し現実の犯罪はどこまでも刹那の「点」なのだから、渇望と固執に満ちた20年に渡る永い犯罪に現実性を持たせられないのはこの原作を選択した瞬間からの宿命である、などという弁護は映画のために良くない。
ジェリー

要するに細部が悪い。逆に言えば細部がよければ原作の難しさも克服できるはずだ。その証拠として、堀北真希の友人を演じた緑友利恵や、高良健吾の同棲相手の薬剤師を演じた栗田麗らの素晴らしくできのよい細部を指摘しておく。この映画の前半の時代は昭和に設定されているのだが、当時の女の子の少し可愛い子ぶって能動性が低いという内面的特性や、まつげの濃さやヘアスタイルなどの外面的特性の見事な昭和臭さは、ストーリーの悪さを忘れさせるほどのインパクトだった。

(評価:★2)

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