コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] チェンジング・レーン(2002/米)

時間軸で見れば、ほぼ半日の出来事なのだが、とてもそうは思えないほど中身が濃い。
わっこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







車線変更に事故で運命を変えられた二人の男の映画。

時間軸で見れば、ほぼ半日の出来事なのだが、とてもそうは思えないほど中身が濃い。この映画の見所は何と言っても二人のすれ違いからくる子供の喧嘩のような復讐合戦。

事故のせいで裁判に遅れ親権を失ったドイル(サミュエル・L・ジャクソン)に後から裁判所に提出するファイルを事故現場に忘れたギャビン(ベン・アフレック)がドイルに返してくれるように頼むのだが、それを無視されたため、ハッカーを使ってドイルを破産させてしまう。ドイルの方も良心を感じて、本当はファイルを返す気だったのにギャビンの脅迫を聞いて、激怒。交渉に応じようとしたものの、講座のロック解除が間に合わなかったために家のローンも不成立。ドイルは今度はギャビンの車に細工し、事故に遭わせようとする。怒ったギャビンは今度は……という感じで、無意味な復讐戦を続けていく。

これがどちらかが善でどちらかが悪なら、ただのアクション映画で終わったかもしれないが、どちらも根っからの悪人でなく、復讐をするたびに良心の呵責にとらわれるのだが、自分にとって致命的な復讐をされるのでやむにやまれず復讐行動に出てしまうと言う人間くささが感じられるのがよい。

そして、終盤で二人が互いに責任を果たし、和解した時、今まで悪徳弁護士の世界に染まってきたギャビンが弁護士としての善に目覚め、ドイルのために尽力するところが感動的。まさか中盤までの展開からこんな感動映画に仕上がるとは予想できなかった。

惜しむらしくはドイルはどう見ても真面目でいい人で、もう少しドイルの気持ちを理解してやる人間がいてもいいはずなのに、まわりの人間がトラブルを持ち込むと言うだけでことごとく彼を見離してしまったのはちょっと解せなかった。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)capricorn1 プロキオン14[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。