「答えの出し方が間違っている」というような理系っぽさが魅力のキャラクターたち。あのみんながそっぽをむいて淡々としている雰囲気が、演出のまとまりのなさと相まって妙に味がある。（でも、最後のほうは「オレはあいつの目つきがきらいだ…あいつにはかなわない…」と、文系的にまとまっちゃうけど。まあ物語としては、そっぽをむいたままいくのは限界なんでしょうね…）

が、ロボコン自体の描写は、マンガ「ドカベン」もかくやと思わせる、個性的な相手チームのキャラ、それらの戦術と試合展開が、文字通り手をかえ品をかえ登場し、ドラマ部分にくらべて単純に面白い。特にどうやって勝利するかがよく考えられていて、その「劇的勝利（ラッキーな勝ちがいくつもあるところがスポーツらしい）」度の質の高さは、フィクションものでスポーツを見せるというハンデをクリアしている。ロボットの動きのもどかしさ具合も、それこそが味というのを損なわず、かつテンポの悪さを感じさせない絶妙なバランスだったと思う。実際の操作は誰がやっていたのか、とかそれぞれのロボットの細かいプロフィールなんかの、ＤＶＤ特典映像的な裏話も見てみたいですね。

ところで、主人公とヒロイン。野亜と遊馬か〜。この２人の間には誰も入っていけないだろうな。うらやましい。