言葉というものは感情の遣り取りのためにあるものだということがしみじみ伝わってくる。語られる内容よりも語ることそのものの方が大切な場合がある。何も語らなければ何も伝わらない。この作品の、言葉少なで遅々としたもどかしいような会話を聞きながら私が感じたのはそういうことだった。

ただ、ちょっと上映時間が長すぎた。めまぐるしく展開するお話だと２時間くらいあっという間に経つんだけど、この手の時間がゆったり流れる作品は90分でも充分長い。134分(だったかな)は拷問である。

加えて、ドイルという男、チンケなカス野郎だということはよくわかるんだけど、殺されなきゃいかんほど悪いことはしていない。むしろたいして迫力もないのに彼の横暴をなぜ周囲が許容してしまうのかが疑問だった。

したがって、結局主人公の｢病気｣が治ってなかっただけなのでは？という気がした。あるいは、病気が治ったという判断を下した州立病院の判断ミスなのでは？と。それを“the world is too big.”で片づけられちゃうと・・・。世の中もっと困った奴はたくさんいるでしょ。

75／100(02/02/24再見)

追記：『シンプル・プラン』や『狂っちゃいないぜ！』で見たビリー・ボブと、このビリー・ボブが同一人物だとはずっと思えなくて、確かめに見に行ったんだけど、やっぱり同一人物だとは信じられない。こいつは別人だよ。じゃ誰か？たぶん、アン・ビリー・ボブ。。。

追記2：観ててフライド・ポテトが無性に食べたくなり、久々に帰りにマック寄ってバリューセット食ってきた。