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[コメント] ゴースト・オブ・マーズ(2001/米)

真B級にしてアメリカ最強の監督ジョン・カーペンターの新たなる伝説が誕生!「退治」でもなければ「戦争」でもない、「殺し合い」!!もはやあらゆる賛辞すらが陳腐に聞こえてしまう圧倒感!!映画の与えられる興奮とは未知数なのだと再確認!
HW

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







近年西部劇調がより濃くなっていたJCだが、遂に来る所まで来たね。いや、正しくは、逝く所まで逝った。もう本当に面白いんだからどうしようもない。もう「さすが」としか言いようが無い。『トータル・リコール』を凌駕する超チープ赤塗り火星で『フロム・ダスク・ティル・ドーン』も仰天の乱殺(勝手な造語)バトル!告訴されたら負け確実(というは冗談半分)のマリリン・マンソンモドキも大暴れ!やっぱり超クールで熱い映画だ。

ちなみに「アメリカ最強の監督」ってのはもともと青山真治の言葉。でも、彼は業界人だから口に出来なかったのかもしれないが、間違いなく「世界最強」だ、訂正。本当に好きです、この監督。本作でも、腐った映画共に犯されかけていた我が映画魂を再加熱し、大きな生き甲斐を取り戻させてくれた!本当に大いなる感謝と言い表せぬほどの敬意を感じております。

さて、ようやく映画自体の話だが、出演陣がかなり(B級的に)豪華。どのシーンを見ても強烈で名セリフも全開なアイス・キューブや、カメラ映りのカッコイイナターシャ・ヘンストリッジ、期待的中のB級注目株ジェイソン・ステイサム、やっぱり最後は瞬殺のクレア・デュバルなどなど。ロングコート姿が滅茶苦茶カッコ良かったのにアッサリ生首パム・グリアーはちょっと残念だったが、この容赦の無さは中途半端じゃなく潔いから、全然嫌にはならない。

アイス・キューブのセリフ、ラストの「後がない 生き延びるぞ」もお気に入りだけど、何よりも駅から刑務所に逆戻りする時の“mindless motherf**kers”が映画全体を象徴していて良い。まさに「低脳のクソ野郎共」同士の対決だもんな。無駄だと知りながらロクな作戦を考えず大量の銃・火薬を無駄使いし未知なる敵をひたすら殺す馬鹿地球人に、わざわざ目覚めてやる事が野蛮な「狩り」しかないという「一体狩り尽くしたら何するんだよ!?」的馬鹿火星人、どっちも知性なんかありゃしない。的を得たセリフだったと思います。

もうとにかく最高です。ツッコミ所は満載なのに不思議と全く不快感につながらない。もう随分いい歳してるが、相変わらずの感性も衰えてないし、監督の今後の活躍にも大期待、長生きしてくれ!!(熱望

(評価:★5)

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