観客の多くは真矢みきの役（演技ではない）に不満を感じるだろう。あまりにもステレオタイプ、深みも悩みも無いまさに話を進めるためだけに存在してるような役。わかりやすいのもここまで来れば「観客をバカにしてんのか？」とすら思えてくる。俺も観終わった直後はそう思った。

でも、今さらあの作品に悩む上司はいらないのだ。だって柳葉敏郎がいるから。と言うかそのネタはテレビでもうやっちゃってるし。それにああいう役ってよく考えたらハリウッド映画にもよく出てきている。『ダイハード２』の空港警備主任とか。

それよりも許せないのは岡村隆史の役。全く何の役にも立っていない。小西真奈美の警備のシーンで少しだけ話に絡むが本当にそれだけ。比べてみればいい。同じようなポジションを与えられたスリの家族に比べても明らかに時間を割いている。そこにマーケティングとやらが大いに影響しているのはわかるが、もう少し役どころを考えてもらわないとあのような結末では消化不良もいいところである。

そもそも世界など視野に入れていない、そういう意味で志の低い作品であるのは百も承知でこっちも観に行ってはいるが、せめてもう少し「映画らしい作品」を見せて欲しかったと思う。

ちなみに、撮影協力に道路公団関西支局？みたいな名前が名を連ねていたが、最後のレインボーブリッジは実は瀬戸大橋か？