ここ最近ブロンド娘たちの快進撃が続いている…というのは気のせいかしらん。ハイスクールのクイーン＝それを象徴するブロンド娘たちは『ヘザーズ』あたりから本来あるべき姿であるアイドルの座を奪われ、徐々にビッチな悪役へと追いやられて、果ては「ハイスクールではチアリーダーで学園のアイドル、プロムクイーンにもなったけど、卒業してみればただの人、特別な才能もなく、三十路を迎えた今やホワイト・トラッシュの仲間入り」なんて、あんまりな人生歩まされたり。

　そこへ出てきたのが昨年の傑作『チアーズ！』とこの『キューティー・ブロンド』。彼女たちは「チアリーダーだったりブロンドだったりして何が悪いのよ！わたしはチアリーディングに青春賭けてるし、ブロンドの髪だって大好きよ！わたしがわたしであって何が悪いの！」って思いきり元気に明るく叫んでる。いいぞ、ブロンディー。そのポジティヴィティー、ダメ女子のわたしまで元気になるよ。トーランスもエルもイーニドも、ヘドウィグもがんばれー。おんなのこもおとこのこもどっちかよくわかんないこもがんばれがんばれ。みんなしあわせになろう！なんて言いたくなる楽しい映画でした。

　それにしてもリース・ウィザスプーンのコメディセンス最高。あと小ネタでは「ゲイはブランドに詳しいのよ！」ってゆーのが笑った笑った。

　（02.05.28＠シネ・リーブル神戸）