全体的に見たらすごく面白かった。おとぎ話のパロディからの笑いとシュレックをはじめとした登場人物の個性、きれいなCG映像、それにちょっぴりしんみりするシーンの挿入。バランスが良くて、非常に質の高いアニメ作品だ。『トイ・ストーリー2』に勝るとも劣らない出来の良さだと思う。大人も子供も楽しめるのは"ホントにホント"。（笑）

　では、ここまで絶賛しといて何が不満なのか？それはラストシーン。フィオナが真の姿に戻ったとき。真の姿が醜い怪物の方で、そのままシュレックと幸せに醜く暮らしましたというのが不満だ。今までの話の展開やこの映画の伝えたいメッセージを考えると、この結末はしっかり筋の通ったものなのは確か。だから、この結末を受け入れられないとこの映画がどんなに面白いと思っても、全てを否定する結果になるかもしれない。だが、劇中でシュレックとフィオナなアンバランスな組み合わせがかなり気に入っていたために、逆にお似合いのルックスにされた方が不釣り合いに感じた。ありきたりな展開をひっくり返すとは言っても、あのラストは個人的にしっくり来ない。理解できなくもないがねぇ・・・。普通にめでたく終われば後味良くて、自分の評価は『トイ・ストーリー2』以上になったかもしれないから残念。